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「サンケイビズ(SankeibBiz)」に掲載されました(2020.05.18)

「サンケイビズ(SankeibBiz)」に記事が掲載されました。

 

『SankeiBiz』2020年5月18日掲載記事より

相続(上)「2つの山」の理解を

専門的な手続きが多岐にわたる遺産相続。最低限の段取りとルール、家族間で「争族」にならない秘訣(ひけつ)をまとめた。
相続で大切なのは「遺産分割協議」と税務署への相続税の「申告」だ。このうち申告は故人(被相続人)の死後、10カ月以内にしなければならない。(1)遺言書はあるか(2)遺産がどれだけあるか(3)相続人は誰か(4)納税は必要か(5)納税が必要な場合、どうやって用立てるか-などを把握し、方針を決めていく。並行して遺産分割協議や不動産登記の変更なども進めていく。
司法書士で、1級ファイナンシャルプランニング技能士、行政書士の野谷邦宏さんは「申告が遅れると延滞税の対象になり、減額特例も受けられなくなる」と警告する。代表例は故人と同居の配偶者などに適用される「小規模宅地等の特例」(居住用宅地330平方メートルまで評価額が80%減免)だ。「期限内に申告しないと、本来払わなくていい税を払うことになる」と話す。
もう一つ、大切な期限が「相続放棄」だ。故人が負債を残して亡くなると相続人には法定相続分に応じて返済義務が生じる。ただし、遺産はプラス分も含めて、すべて放棄することもできる。負債が財産を大きく上回るようなときに有効だ。「相続の発生を知ってから3カ月以内」に家庭裁判所で手続きする。対応を怠って多額の負債を背負い、後悔しても遅いのだ。
このため、相続放棄をされないように、故人の死後3カ月後まで待ってから、遺族に返済を迫る債権者もいるという。しかし、相続放棄は故人の死亡から年月を経ても、負債の存在を知ってから3カ月以内なら可能だ。負債を知った時期を家裁に明確に示す必要があり、専門家への相談も検討したい。
申告の10カ月、相続放棄の3カ月。2つの「山」を理解し、後悔なき相続に取り組もう。

■法定相続人になれるのは?
遺産を相続できる人は限られている。民法で規定する「法定相続人」だ。故人(被相続人)の配偶者は常に相続人になるが、そのほかの血族は順位が定められている。
遺言書などがない場合、遺産を分ける遺産分割は、民法で定めた「法定相続分」を参考に行う。一見難しそうだが、一度理解してしまえば大丈夫だ。
【ケーススタディー】
チャートを見ながら「男性が亡くなり、遺産が預貯金、不動産など総額6000万円相当」という想定で整理してみる(カッコ内は法定相続分)。
(1)妻と第1順位にあたる子供3人が残された
→法定相続人は妻(1/2)、子供×人数(1/2)
→妻3000万円相当、子供は各1000万円相当
(2)妻はいるが、子供は全員死別。第1順位の孫が1人いる
→法定相続人は妻(1/2)、孫(1/2)
→妻3000万円相当、孫3000万円相当
(3)妻はいるが、子供、孫はいない。第2順位の故人の母親が健在
→法定相続人は妻(2/3)、母親(1/3)
→妻4000万円相当、母親2000万円相当
(4)妻はいるが、子供・孫はなく、父母と兄弟姉妹が死別、第3順位の甥(おい)と姪(めい)が2人いる
→法定相続人は妻(3/4)、甥と姪×人数(1/4)
→妻4500万円相当、甥と姪は各750万円相当
※兄弟姉妹が死亡しているので、その子供たちが「代襲相続」する
(5)妻はすでに死別→順位順に全遺産を等分して相続
(例1)子供が2人
→子供に各3000万円相当
(例2)子供・孫なし、父母死別、兄弟姉妹2人
→兄弟姉妹に各3000万円相当

■預貯金・有価証券・不動産の手続き
法定相続人が明確になったら、口座の凍結解除や不動産の名義変更など、遺産を分割できるようにする手続きが必要だ。併せて、相続税が発生するかどうかも確認していく。
(1)金融機関の口座
故人の口座は、銀行が死亡を知ると凍結されるので、口座を解約して遺産承継する。まず、相続人の誰かが銀行に残高証明を求め、死亡日の残高を把握する。その際、法定相続人代表者の実印、印鑑証明などが必要だ。口座解約時には法定相続人全員の印鑑証明、遺産分割協議書などを提出する。一応の期限は最後の取引から5年(信用金庫などは10年)だ。
2019年7月からは、相続人が葬儀などの急場の資金として預金残高のうち法定相続割合の3分の1(上限150万円)まで引き出すことができる制度も始まった。
(2)有価証券
上場株式を名義変更する場合、相続人名義の口座が必要となる。口座がなければ新設し、株式を相続する人が戸籍謄本、相続人全員の印鑑証明書、遺産分割協議書など、証券各社指定の書類を提出する。
遺産の価値に影響する株価の評価方法は、故人の死亡日を基準に、(1)当日(市場が休みの場合は一番近い日)の終値(2)その月の終値の平均額(3)前月の終値の平均額(4)前々月の終値の平均額-のうち、最低のもので評価する。(2)~(4)は取引が行われたすべての日の平均額だ。非上場株の場合は評価方法が複雑なため、当該会社や税理士、公認会計士に相談する。
(3)不動産
故人名義の家など不動産を相続するには、名義変更(所有権移転登記)の手続きをする。相続する人(共有も含む)を決めて、不動産を管轄する法務局に申請書類を提出する。遺産分割協議が整っていない場合は、全員の共有財産として法定相続割合の登記もできる。規定用紙はないが、法務省ホームページ(HP)からひな型をダウンロードできる。
「不動産の表示」欄に、法務局で取得できる不動産登記簿謄本の表記通りに、家屋、宅地の情報を記入する。次に、固定資産税評価証明書の金額を「課税価格」に書き込む。その0.4%の額が、登記費用としてかかる「登録免許税」だ。課税価格が5000万円なら登録免許税は20万円になる。
名義変更(所有権移転)には期限がなく、法定相続分の範囲内なら相続人の「早いもの勝ち」という面がある。相続後に転売すれは、第三者の所有権になってしまう。トラブルを避けるためにも早めに話し合い、円滑に手続きすべきだ。(『終活読本ソナエ』2020年新春号から随時掲載)

 

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